Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |



 左の写真は、ドゥームメタル(Doom Metal)バンド「Electric Wizard」と「Reverend Bizarre」による2008年発売の12インチシングルのジャケット。僕はこのバンドをどちらも知らなかったのだけれど、ドゥームメタル界では結構知られているバンドのようだ。ドゥームメタルという音楽ジャンルは、ちょっと特殊なので耳慣れないかもしれない。どういう音楽かというのは、聞いてもらうのが早そう。まあ、ジャケットから、だいたいの想像がつくかもしれないけれど。要するに、地を這うような重々しいメタルで、スピードが遅く、単調で、トランス効果のある、メタリックでうねるようなファズギターが特徴というか。
 なんともすごいジャケットだけれど、このうち、「Electric Wizard」の曲のタイトルが「The House on the Borderland」ということで、ここで紹介。11分以上の長さの大曲。ドゥームメタルとしては、普通の長さかもしれないけれど。
 You Tubeで聞くことが出来るので、重々しい音楽が好きな方はどうぞ。↓

「The House on the Borderland」 Electric Wizard



(shigeyuki)


スポンサーサイト

I remember the fourth night, well. It was a clear, star-lit, moonless sort of night: at least, I think there was no moon; or, at any rate, the moon could have been little more than a thin crescent, for it was near the dark time.

The wind had breezed up a bit; but still remained steady. We were slipping along at about six or seven knots an hour. It was our middle watch on deck, and the ship was full of the blow and hum of the wind aloft. Williams and I were the only ones about the maindeck. He was leaning over the weather pin-rail, smoking; while I was pacing up and down, between him and the fore hatch. Stubbins was on the look-out.

Two bells had gone some minutes, and I was wishing to goodness that it was eight, and time to turn-in. Suddenly, overhead, there sounded a sharp crack, like the report of a rifle shot. It was followed instantly by the rattle and crash of sailcloth thrashing in the wind.

Williams jumped away from the rail, and ran aft a few steps. I followed him, and, together, we stared upwards to see what had gone. Indistinctly, I made out that the weather sheet of the fore t'gallant had carried away, and the clew of the sail was whirling and banging about in the air, and, every few moments, hitting the steel yard a blow, like the thump of a great sledge hammer.

"It's the shackle, or one of the links that's gone, I think," I shouted to Williams, above the noise of the sail. "That's the spectacle that's hitting the yard."

"Yus!" he shouted back, and went to get hold of the clew-line. I ran to give him a hand. At the same moment, I caught the Second Mate's voice away aft, shouting. Then came the noise of running feet, and the rest of the watch, and the Second Mate, were with us almost at the same moment. In a few minutes we had the yard lowered and the sail clewed up. Then Williams and I went aloft to see where the sheet had gone. It was much as I had supposed; the spectacle was all right, but the pin had gone out of the shackle, and the shackle itself was jammed into the sheavehole in the yard arm.


 四日目の夜のことは良く覚えてるよ。あの夜は良く晴れてて、星が光ってたけど月は見えなかったっけな。いや、少なくとも月は見えなかったと思う。とにかく細い三日月っていうくらいだったに違いない、ほとんど真っ暗闇だったからな。風は少し強くなってきてはいたが、相変わらず安定していて、船は六、七ノットで航行していた。そのとき俺の側はデッキで夜半直についていた。船は風をいっぱいに受けて、上から風のびゅうびゅういう音が聞こえてた。メイン・デッキには俺とウィリアムスの二人だけでね、あいつは風上側のピンレールにもたれてパイプをふかしてた。俺は、ウィリアムスと船首ハッチの間を行ったり来たりしてた。そして、見張りにはスタビンスが付いてた。

  何分か前に二点鐘が鳴って、八つ鳴って寝る時間になりゃいいのにな、なんて思ってると、そのときだ、頭の上でライフルをぶっ放したような、鋭い音がしたんだ。すぐに帆布が風に煽られる、ばたばた、ばりばりっていう音が続いた。ウィリアムスは手摺りから弾かれたように離れると、船尾に向かって何歩か走った。俺もその後に続いて、俺たちはいったい何が起きたのかと上を見上げた。

  ぼんやりとではあったが、フォア・トゲルンの風上側のシートが持ってかれてるのがわかった。帆の下隅が宙をぐるぐると舞ってて、そいつが何秒かおきに鋼鉄の帆桁を打ってさ、でっかいハンマーでぶっ叩いてるようなすさまじい音を立ててたんだ。

 「シャックルか鉄環が一つ吹っとんじまったようだな」帆の立てる騒音の中、ウィリアムスに向かって怒鳴った。「スペクタクルが帆桁を打ってるんだ」

 「そうらしい」あいつは叫び返すと、クリューラインを押さえようと近づいていった。俺も手を貸そうと駆け寄った。それと同時に二等航海士の怒鳴り声が船尾の方から聞こえてきた。そしてデッキを走る靴音が聞こえたかと思うと、残りの当直員と二等航海士がほとんど同時にやってきた。俺たちはほんの何分かで帆桁を降ろして帆耳を引っ張り上げた。それからウィリアムスと、シートがどこにいったか調べにマストに登ってみると、思ってた以上で、スペクタクルはほとんど大丈夫だったんだが、シャックルからはピンが吹っとんじまってて、おまけにシャックル自体も桁端のシーブホールにはまりこんでいた。

 

続く

kane

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。