Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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 「The Rvien Night」が発表されたのは1973年になってからで、"Shadow, No.19, April. 1973"に掲載されたのが初出ということだから、死後随分経ってからようやく日の目を見た作品ということになるが、再発見されてからは結構あちらこちらに再録されているようだ。それも頷けるほど、短いながらもホジスンらしさが凝縮された短編だと思う。
 ホジスンの場合、怪異に対して人が出来ることは殆どない。怪異は、まるで自然現象の一つであるかのように突然吹き荒れて、突然去って行く。キリスト教的に悪魔が出てくるわけでもなく、日本的な怪談にみられるような因果関係などもない。そうした怪異に触れるのは、大抵の場合、時間や空間のある種の「ほころび」に運悪く居合わせたからでしかない。この短編なども、まさにそうだ。
 また、ホジスン作品の特徴として僕が重視しているのは、その「光」に対する独特の感性である。他の同時代の怪奇作家の作品が、どちらかというとロウソクやランプの光の下で、あるいは月の光の下で、展開されることが多いのに対して、ホジスンの作品の中に照らされている光は、電気的な光なのだという気がするのだ。これは、新しい感性なのではないかと僕は思う。この作品の中でも、異次元へ滑り込んだ船の周りに漂っていた光の色彩は、どこか電気的な光のような印象を受けはしないだろうか。
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