Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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 "The Goddess of Death" は、ホジスンの創作作品としては初めて雑誌に掲載されたものである。いわゆるデビュー作であり、それゆえにタイトルだけはよく知られている。
 初出は 

 Royal Magazine 11(6), April, 1904: p564-70

 であるが、長く単行本等には収録されたことがなかった。
 
 ブルワ=リットンやコナン・ドイルの影響が顕著なミステリーであるが、一読してわかるように、そう大した話ではない。部分的にはホジスンらしいところも垣間見ることができるものの、凡作であることはいかんともし難い。デビュー作といえば、作家のキャリアの中でも重視される作品であり、本来ならもっと注目されていいはずだが、こういう作品なので、半ば無視されてきたというわけだ。 
 とはいえ、やはりデビュー作を紹介しないわけにはゆかないだろう。そう思って翻訳してみた。いかがだろうか。
 しかし、ホジスンは最終的にはミステリーと活劇の世界へ進んでいったわけで、そう思うと確かにデビュー作にはそうした方向性への暗示があったとも考えられるかもしれない。また、一見して超常現象とも取れる現象が、実はそうではなかったと明かされる展開は、後の「カーナッキ」シリーズへと受け継がれていったわけで、ホジスンの合理的、科学的な志向が窺えるあたりは注目すべきだろう。そういった意味でも、翻訳する意義のあった作品と考えることができるかもしれない。
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連載完了、ごくろうさまです。Shigeyukiさんが言われているような「超自然現象ともとれる事件が科学的に解明される」、というテーマは、思い浮かべれば1907年の「水槽の恐怖」から1914年の「石の船」、それに、ホジスンの作家デビューの少し前、脱出王フーディーニに挑戦したときも、「あなたの解剖学的にありえない手錠抜けに興味を感じ・・・(Northern Daily Telegraph 24th Oct. 1902)」とあるように、ホジスンにとって最初から最後まで一貫したテーマだったのでしょう。「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」といった、20世紀の始めに流行していた推理小説の一亜種とも思われますが、ホジスンが、船に乗っている間に、独自の科学的思考を作り上げていったのでしょう。

2008.01.23 00:46 URL | kane #- [ 編集 ]

ホジスンはずっとそこに拘りますよね。
基本的にマッチョというか、負けん気が強い性格だったようですから、自然とそういう方向に思考が向かうのかもしれませんね。
そうそう、近く創元推理文庫から「カーナッキ」が新訳で、しかも未訳作品も同時収録で出版されるとかいう噂を耳にしました。

2008.01.24 21:57 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]













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