Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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今回は後期作品を紹介する。 Carnacki, the Ghost Finder (Mycroft and Moran 1947) 以降の作品集にはこれら9作品が収録されているが、そのほとんどがMycroft and Moran版を参考にしている。

後期作品は全てホジスンの戦死後の発表となっている。また、前期作に比べてオカルト的な要素が強くなっているのも特徴の一つといえるだろう。恐らくさまざまな雑誌に向けて売込みがはかられたのだろうが、作品としてのとっつきにくさが売り込みの失敗につながったのかもしれない。

7.The Haunted JARVEE

Primier Magazine Mar.1929 p539-548

The story of a terrible voyage on a haunted windjammer, recounted by Carnacki, a professional ghosttracker.と副題にある。 Ellis Silasによるイラストが一点付されている。出版年が1929年ということで、ホジスンの版権を譲り受けたベッシイ・ホジスン未亡人の売り込みによるものだろう。

The Hog

Weird Tales 39(9) Jan.1947 p6-28

イラストが売りのパルプ雑誌であるが、この作品に関してはイラストは付されていない。

9.The Find

カーナッキ物の中でも、雑誌に掲載されたことがない上、超自然的要素のない全くの異色作であるが、原稿を所有していたモスコウィッツによると、元々は別作品として書かれたもので、The Dumpley Acrostics-An Incident In the Career of Sackwell Dank, Mental Analystというタイトルで、ホジスンが南フランスにいた1913年頃の作品だという。やはり著作権版である“Cargunka and Poems and Anecdotes (A.P.Watt & Son 1914) も著作権版Carnackiと同じく様々な作品を連続させたものだが、その一部に“The Find”が入っている。

 

の両作品はMycroft and Moran版が出る頃まではHC・コーニッグの所有にあったという。この人についてはまた機会を改めて紹介することにしよう。さて、「The Hog」はシリーズ随一の問題作であるが、この作品について知ることは、実はあまりない。1918年ごろから売り込みの記録があるらしいのだが、ことごとく失敗に終わっている。

Weird Talesへはダーレスかコーニッグが売り込んだようだ。ファンとして時々思うのだが、これらの元の原稿はどこへ行ったのだろう。今でもアーカムハウス社の倉庫かどこかに眠っているのだろうか。世界の誰も追跡調査をしていないところから考えると本当に行方不明なのだろう。

kane

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どうもありがとうございます。
これから、サイトの方に反映させていただきますね。

そうそう、ホジスンの原稿、本当にどこにあるんでしょうね?僕もずっと謎でした。やっぱり分からないんでしょうか。意図的に出さないというのも、ちょっと考えにくいですし。。。
だけど、特に「The Hog」。元の原稿はどういうものだったのか、知りたくてたまりませんよね。まあ、現在の「The Hog」が優れた作品であるだけに、知るのが怖いような気も、ちょっとなくはないですが(笑)。

2008.06.19 23:20 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]

あの、kaneさんに質問があります。
ホジスンの作品に「R.M.S. Empress of Australia」という作品がありますよね。
僕は未読なんですが、これはどういう作品なんでしょう?横浜が地震で壊滅する話だということで、以前からずっと興味があるのですが。。。なかなか全集の5巻が出なくて、読めていないままなんです。それと、kaneさんは、これがホジスンの作品だということに違和感を感じるということですが、それがなぜなのかも、ちょっと伺いたいのです。
忙しい中、申し訳ないのですが、よろしくお願いします。

2008.06.22 00:32 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]

R.M.S. Empress of Australiaですが、おっしゃる通り、横浜が地震に襲われる話しです。物語は日記仕立てで進んでいくのですが、物語といってもそれほどの起承転結もなく進んでいきます。問題は、これが関東大震災に似過ぎているということです。この作品では1926年9月1日昼前に起こった大地震によって関東地方が壊滅する様子が描かれています。現実の関東大震災は1923 年9月1日 午前11時58分です。エンプレス・オブ・オーストラリア号は震災に遭遇したため、出航を取りやめ、救援活動にあたったそうです。フィクションというにはあまりに出来すぎだと私は思うのです。この原稿を所有していたモスコウィッツもタイプ文字に疑問を感じながらも、ロスアンゼルス大地震を基にしたホジスンの未来小説としていました。他にもありますが、根拠を詰めているところです。
 ところでホジスンの原稿はモスコウィッツコレクションに入っているだけなのかもしれません。でも雑誌未発表短編がかなりの数入っていたのが、せめてもの救いだったのかも。

2008.06.29 23:25 URL | kane #- [ 編集 ]

なるほど、確かに上手く出来すぎていますね。
でも、だから贋作だと決め付けるのも、短絡的過ぎるでしょうし、難しいですね。

2008.06.30 22:40 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]

すいません、"R.M.S. Empress of Australia"の作品中の年号は1923年でした。年号まで史実と一致しているわけですね。

2008.07.10 00:01 URL | kane #- [ 編集 ]

そこまで一致していると、さすがにちょっと疑問を抱かずにはいられませんよね。
しかし、もしこの作品が本当にホジスン作だとしたら、ちょっと大変なことですね。

2008.07.10 22:41 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]













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