Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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 kaneさんの試訳ばかりでは申し訳ないので、僕もちょっと短編の試訳をやってみようと思います。
 でも、正直、僕はあまり英語が得意ではないので、かなり適当です。翻案とまでは行かないと思いますが、読みやすさを優先し、相当の意訳をすると思うので、「いくらなんでもそれはないだろう」というところがあれば、ツッコミを入れていただくと嬉しいです(kaneさん、synaさん、ぺんぺんさん、どうかよろしく。。。)。
ぼちぼちやってゆきますね。
テキストは「The Collected Fiction of William Hope Hodgson」の第三集「The Ghost Pirates and Other Revenante of the Sea」より、「The Haunted Pampero」。



The Haunted Pampero


William Hope Hodgson


I


"HURRAH!" CRIED YOUNG TOM Pemberton as he threw open the door and came forward into the room where his newlywed wife was busily employed about some sewing, "they've given me a ship. What ho!" and he threw his peaked uniform cap down on the table with a bang.
"A ship, Tom?" said his wife, letting her sewing rest idly in her lap.
"The Pampero," said Tom proudly.
"What! The 'Haunted Pampero'?" cried his wife in a voice expressive of more dismay than elation.
"That's what a lot of fools call her," admitted Tom, unwilling to near a word against his new kingdom. "It's all a lot of rot! She's no more haunted than I am!"
"And you've accepted?" asked Mrs. Tom, anxiously, rising to her feet with a sudden movement which sent the contents of her lap to the floor.
"You bet I have!" replied Tom. "It's not a chance to be thrown away, to be Master of a vessel before I've jolly well reached twenty-five."
He went toward her, holding out his arms happily; but he stopped suddenly as he caught sight of the dismayed look upon her face.
"What's up, little girl?" he asked. "You don't look a bit pleased." His voice denoted that her lack of pleasure in his news hurt him.
"I'm not, Tom. Not a bit. She's a dreadful ship! All sorts of horrible things happen to her-"
"Rot!" interrupted Tom decisively. "What do you know about her anyway? She's one of the finest vessels in the company."
"Everybody knows," she said, with a note of tears in her voice.
"Oh. Tom. can't you get out of it?"
"Don't want to!" crossly.
"Why didn't you come and ask me before deciding?"
"Wasn't any time!" gruffly. "It was 'Yes' or 'No.'
"Oh, why didn't you say 'No'"
"Because I'm not a fool!" growing savage.
"I shall never be happy again," she said, sitting down abruptly and beginning to cry.


*******************

ホーンテッド・《パンペロ》


1


 「おい、やったぜ!」ヤング・トム・ペンバートンは叩きつけるようにしてドアを開き、部屋に入って来た。部屋の中では、結婚したばかりの彼の妻が縫い物に勤しんでいた。「船を任されたんだ。すげぇだろ!」それから彼は船員帽をテーブルの上に叩きつけた。
 「船ですって、トム?」彼の妻は繕う手を止め、膝の上に置いた。
 「《パンペロ》だ」トムは誇らしげに言った。
 「ええっ!『ホーンテッド・《パンペロ》』ですって?」妻は叫んだ。その声は、嬉しいというより、酷く動揺しているように響いた。
 「まあ、いろんな呼ばれ方をしているわな」とトムは認めたが、自分の『新しい王国』にケチを付けられたくなかった。「でもそれはみんな糞みたいなたわごとだ!もはやあの船を『呪われた』なんて呼ばせないさ!」
 「それで、あなたは引き受けたの?」妻は床に膝を立て、身を乗り出して、心配そうに訊いた。
 「勿論受けたさ!」トムは答えた。「逃すには惜しいチャンスだろ。二十五歳を前にして、大型船の船長だぜ」
 彼は妻の方に歩きながら、幸せそうに手を差し伸ばした。けれど妻の顔に浮かんでいる狼狽に気が付くと、ふと足を止めた。
 「どうしたんだ?」彼は訊いた。「君はちっとも嬉しくなさそうに見えるが?」トムは、自分の持ち込んだ知らせが彼女を喜ばせなかったということに、動揺していた。
 「嫌よ、トム。絶対に嫌。《パンペロ》は恐ろしい船だわ。あらゆる災厄があの船を襲うって……」
 「たわごとだよ!」トムは断固とした口調で彼女の言葉を遮った。「きみがあの船について、いったい何を知っている?あの船は会社の中でも最高の大型船なんだぜ」
 「そのくらい、知ってるわよ」彼女は涙声で言った。
 「ねえ、トム、その話をなかったことにできないかしら?」
 「馬鹿をいうなよ!」トムは不機嫌に言った。
 「どうして決める前に私に相談してくれなかったの?」
 「時間が無かったんだ!」トムはぶっきらぼうに言った。「『やる』か『やらない』か、だったんだ」
 「じゃあどうして『やらない』って言わなかったのよ」
 「俺は馬鹿じゃないからだ!」トムはそう言い放った。
 「ああ、私はもう二度と幸せになんてなれないわ」彼女は言った。それから崩折れて泣き始めた。
 

(shigeyuki)

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shigeyukiさま、お待ちしておりました。
The Haunted Pamperoといえば、最後に残された正統派の海洋ホラーですね。
ホジスンの海洋小説には普通に船乗り用語
が出てくるので訳も大変でしょう。
これからの展開が楽しみです。

2007.02.26 00:15 URL | kane #- [ 編集 ]

この短編は、一応、日本語に移しておこうと。
船乗り用語は、間違っていたら、教えてくださいね。

2007.02.26 20:55 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]













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