Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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IV


Two nights later, Captain Tom Pemberton was suddenly aroused from a sound slumber by his wife.
"Shish!" she whispered, putting her fingers on his lips. "Listen."
He rose on his elbow, but otherwise kept quiet. The berth was full of shadows for the lamp was turned rather low. A minute of tense silence passed; then abruptly from the direction of the door, he heard a slow, gritty rubbing noise. At that he sat upright and sliding his hand beneath his pillow, brought out his revolver; then remained silent waiting.
Suddenly he heard the latch of the door snick softly out of its catch, and an instant later a breath of air swept through the berth, stirring the draperies. By that he knew that the door had been opened, and he leaned forward, raised his weapon. A moment of intense silence followed; then, all at once, something dark slid between him and the little glimmer of flame in the lamp. Instantly he aimed and fired, once-twice. There came a hideous howling which seemed to be retreating toward the door, and he fired in the direction of the noise. He heard it pass into the saloon. Then came a quick slither of steps upon the companion stairway, and the noise died away into silence.
Immediately afterward, the Skipper heard the Mate bellowing for the watch to lay aft; then his heavy tread came tumbling down into the saloon, and the Captain, who had left his bunk to turn up his lamp, met him in the doorway. A minute was sufficient to put the Mate in possession of such facts as the Skipper himself had gleaned, and after that, they lit the saloon lamp and examined the floor and companion stairs. In several places they found traces of blood which showed that one, at least, of Captain Tom's shots had got home. They were also found to lead a little way along the lee side of the poop; but ceased altogether nearly opposite the end of the skylight.

****************

 4

 
 それから二日後の夜のこと、トム・ペンパートン船長は妻によって、不意に深い眠りから引き戻された。
 「しっ!」と彼女は指を唇に当て、囁いた。「耳を澄まして」
 彼は黙って上体を起こした。寝台は、やや傾けたランプの光のせいで、複雑な陰影に彩られていた。張り詰めた静寂が、しばしその場に漂った。と、突然ドアの方から、ゆったりとした、ズルズルと擦れるような音が聞こえてきた。トムは姿勢を正して座り直し、手を枕の下に伸ばしてリボルバーを手にすると、そのまま静かに待った。
 不意に、ドアの掛け金を留め金からそっと外す音が聞こえた。そしてその直後、微かな風が入り込み、寝台を撫で、掛け布を揺らした。ドアが開かれたのを知ったトムは、身を乗り出し、武器を構えた。束の間、死に絶えたような静寂が辺りを覆った。と、いきなり何か黒っぽいものが現れ、彼とランプの淡い灯火の間を、音もなく、滑るように動いていった。即座にトムは狙いをつけて、発砲した。一発、そしてまたもう一発。ぞっとするような咆哮とともに、そいつはドアの方へ逃れようとしているようだった。トムはさらに、音のする方向に向けて発砲した。銃声は船室中に響き渡った。その後、慌しく昇降口階段をズルズルと何かが滑ってゆく音が聞こえてきたが、音は次第に薄れ、辺りは静寂に包まれた。
 それから間もなく、トムは航海士が船尾楼の見張りに向かって怒鳴っている声を聞いた。そして航海士は足音を響かせて階段を下り、客室に入ってきたが、その時にはもうトムは寝台から抜け出して、ランプを手にしていたから、二人はちょうど戸口のところで行き会った。航海士は一瞬で事態を把握した。それで彼らは、客室のランプに火を点けて、床や昇降口階段を調べた。数箇所で、彼らは血痕を発見した。ということは、少なくともトム船長の放った銃弾は命中したわけだ。それからもうひとつ、船尾の風下側に沿って進んだということも分かったが、痕跡は天窓の途切れる辺りで消えていた。

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常々自分の好きな本を自分の言葉で訳せたらと思っていました。
レベルが低くてまだ無理なことですが
shigeyukiさんのこのブログは
そう言う”いつか私も”を大変刺激します。
また、身近なテキストとしても
拝見させて頂きたいと思います。
更新楽しみにしております。

2007.03.15 04:10 URL | メルセデス #- [ 編集 ]

メルセデスさん、ご訪問ありがとうございます。
レベルの低さといったら、僕は相当なもので、英語が得意とはとてもいえないのですが、恥かき上等で、何とかやっています。
だから、メルセデスさんなら、絶対もっと上手に出来ると思いますよ。

ブログという、少しづつでもアップできるという形式だからこそ、やる気になることですね。それに、やりはじめると、結構面白い部分もありますね。

2007.03.15 23:12 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]













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