Sigsand Manuscript

ウィリアム・ホープ・ホジスンとその周辺

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 このブログは、基本的にホジスンに特化しているわけですが、たまにはその周辺の作家などのことも、ちょっとホジスンと絡めながら、話題にしましょう。

 「不思議な物語(上・下)」 E.ブルワー=リットン著 
 世界幻想文学大系32 国書刊行会刊

 を読了しました。

 正直、あまりに饒舌なので、結構読むのが辛く、半ば斜め読みしました。読む辛さはユイスマンスといい勝負ですね。哲学的な考察などには頷けるところも多く、ストーリー自体が面白くないわけではないのですが、神秘学への心構えというか、立場というか、ともかくそうした部分が今読むと虚しいほどクドくて、なかなかしんどいです。ニューサイエンスとオカルトの橋渡しのような感じといえばちょっとは分かるでしょうか?
 ただ、ストーリー自体は、ラブロマンスです。
 ブルワー=リットンは、日本ではリットン調査団の団長の父として有名ですね。また、エリファス・レヴィなどの錬金術師との絡みでも知られています。ただ、これなどは、僕は多分、政治などにも関わっていた有力者であり、神秘学を趣味としていたリットンに、詐欺師(と言っていいでしょうね)のレヴィが取り入ったのだと思っていますが。
 リットンの小説は、早くから日本に紹介されていて、昨日触れた「冒険世界」のどの号かにも、「幽霊屋敷」が訳出されていたと思います。曖昧な記憶ですが。
 それはともかく、この小説のクライマックスの部分を読んでいて、僕はちょっとホジスンの「ナイトランド」を思い出しました。その外に出ようとすると電気が走る光のサークルを作って、その中で大きな窯に液体を煮詰め、やがて彼方から巨大な眼や足が現れたりするシーンですね。そっくりというわけでもないのですが、ホジスンがリットンの小説を好んでいたことは確かですから、幾らかイマジネーションの上で、影響は受けているかもしれませんね。ともあれ、この辺りの小説について、僕がとても詳しいというわけでもないので、まだこれから色々と読んでみてから考えるべきなのかもしれませんが。
 

(shigeyuki)

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少なくともこの小説は関係がないともいえないようです。
Jane Frank著 The Wandering Soul所収のホジスンの日記、Ship’s Log 1898年 3月3日には「リットン卿の“Strange Story”を読む。実におもしろい。」とあります。狭い船の寝棚にでもねっころんで読んでいたのでしょうか。

2007.04.04 00:25 URL | kane #- [ 編集 ]

1898年というのがミソですね。
ナイトランドの起草の時期としても、ちょうどいい感じです。あくまで印象ですが、ナイトランドを書く際に、この小説を参考にした部分は結構あるんじゃないかという気がしました。愛を貫こうとする騎士道精神とか、饒舌な記述とかも含めて。
船で読んでいたというのが、イメージが湧きますね。
あと、リットン卿の作品では、未訳の作品に「comming race」(「来るべき種」とでも訳しますか?)というものがあるようですが、これももしかしたら何かの影響をホジスンに与えたかもしれないという予感がします。予感、というのは、読んでいないからです(笑)。いい加減ですみません。

2007.04.04 00:51 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]

ブルワー=リットンは『ザノニ』しか読んでいませんが、霊界の入口を垣間見るところなど、そういえばちょっとカーナッキ的なところがありましたね。「comming race」、読んでみたいですねえ。

2007.04.04 06:12 URL | syna #NPhlPyRE [ 編集 ]

「ザノーニ」は、さらに薔薇十字団の思想が強いと聞いてます。そのうち読んでみる、かも。
未訳作品で、ずっと気になっている作品というのは、結構ありますね。シールの「紫の雲」とかもそうですねえ。。。

2007.04.04 23:26 URL | shigeyuki #- [ 編集 ]













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